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マンションでも煙が気ならない!本格的な自家製ベーコンの作り方

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マンションなどの集合住宅でも、本格的なベーコン(燻製)を、煙を気にせずに自分で作れる事をご存じですか?

酒の肴はもちろん、アスパラのベーコン巻きに、ペペロンチーノなど、料理にもいろいろ活用できるベーコンですが、自宅でも、安く、簡単に燻製を楽しむ事が出来るんです。

ベーコンとは、肉を燻製にする食べ物ですが、都会のマンションでは、絶対に無理と考えている人も多いと思います。

その原因となっているのは、燻(いぶ)すときに、必ず発生してしまう煙と匂いが部屋や、ご近所に充満してしまう事だと思います。

しかし、この記事で紹介する方法では、マンションで心配になる煙の心配は、ほぼありません。

スーパーで売っているベーコンでは味わえない、本格的で美味しいベーコンが、いただけます。

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燻製の種類

燻製は大きく「冷燻」「温燻」「熱燻」の3種類に分類されます。それぞれの違いは、燻製をする際の温度や燻(いぶ)す時間によって違いがあります。

煙を出すスモークウッドやスモークチップの種類は基本的に共通です。

なお、スーパーで売っている一般的なベーコンと呼ばれるものは、燻製の香りを移すために開発された、燻製液という液体に付け込んで作成されているものが多いです、そのため、この燻製のおいしさの違いに驚くと思います。

それでは、この3つの燻製について、特徴やどんな燻製に向いているのかを説明していきます。

冷燻(れいくん)の説明

冷燻は文字からもわかるように、燻製のなかでも最も温度の低い状態で燻製することをいい、温度は15~30℃で燻します。

燻製器の中の温度を保ちながら、2~4週間の長時間にわたり燻していきます。低温度で長時間の燻製を行うので、中の水分は抜けて保存性は高まります。

この燻製方法は、その日の気温や湿度においても微妙に温度調整を行いながら、燻製温度を維持していく必要があり、3つの燻製方法のなかで、一番、難易度が高いことから上級者向けであり、このプロフェッショナル感覚のイメージが広まっているためか、燻製を作るのは難しいという印象が根付いてしまっている様です。

食材としては、スモークサーモン、生ハムなどを作るのに向いている燻製方法です。

温燻(おんくん)の説明

燻製する温度として、中間温度にあたるのが、 温燻です。温度は30℃~80℃で燻していきます。

この範囲の温度調整は、意外に調整しやすく、温燻は初心者には1番挑戦しやすい燻製法だと思います。燻製時間は、数十分から数時間と調整しやすい時間で出来上がります。

この温燻は、一番、スタンダードな燻製法で、水分も5割ほど失われますので保存性は、常温で1週間程度ですが、現代において、冷蔵庫や冷凍庫で保管する前提であれば、ご自宅用に食べきるには、手軽で、十分な保存ができる方法だと思います。

食材としては、ベーコン、ロースハム、ソーセージなどをつくるのに向いている燻製方法です。その他、チーズや蒲鉾、ゆで卵など、幅広い食材を燻製する事も可能です。

今回、紹介するスモークベーコンも、この方法を説明していきます。

熱燻(ねっくん)の説明

燻製する温度として、最高温度にあたるのが、 熱燻です。温度は80℃以上で燻していきます。

燻製時間は、最長でも1時間以内で、短時間で一気に燻製していきます。

短い物なら10分程度で出来上がるので、保存性は、ほぼなく、煙をかけた食事としての意味合いが強いため、1食分の料理で、簡単な料理に燻製風味をつけたい場合には、この方法が向いてると思います。 素材の水分は多く残っているのでジューシーです。

手軽さを重視する場合には、「スモークチップ」の代替えとして、「お茶っ葉」などで燻していく事で、手軽に済ませる事もできます。

食材としては、どんなものでも簡単に、燻製風味をつけられますので、そもそも、燻製が合う食材(タンパク質が多い食材)であれば、特に、向き・不向きは、あまりない様に思います。

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マンションでも出来るベーコンを作る準備

今回は、ご紹介するスモークベーコンの作成方法は、短時間でもおいしいベーコンがつくれる、熱燻に近い温燻を目指します。

なぜなら、

おいしさとは、 私たちが舌で感じる味覚(味)だけでなく、嗅覚(香り)、触覚(食感、温度)、視覚(見た目)、聴覚(音)が統合された感覚です。これらの中でも、「香り」が果たしている役割が非常に重要だと言われています。

私が今回紹介するスモークベーコンは、味覚(味) と、 嗅覚(香り) にこだわりながら、燻製する労力に見合う作り方を目指して、この作り方に行きつきました。

短時間で作れるため、マンションでも、部屋のなかに煙が充満させずに作る事ができます。

ベーコンが美味しい秘密

そもそも、ベーコンとは、熟成した肉を燻す料理です。

つまり、今ブームとなっている熟成肉というのがうまさポイントなんです。

なぜ、熟成肉が美味しいかというと、 一定の環境下で寝かせていく事で、熟成中の肉の内部では、酵素が働いてタンパク質が細かく分解されることによって、アミノ酸が増加します。このアミノ酸こそがうまみ成分として美味しい熟成肉が生成されていくのです。

美味しいベーコンとは、しっかりと肉を熟成したうえで、美味しそうな香りや色をつけ、程よい保存期間を維持していきます。

ベーコンを作るために必要なもの

スモークベーコンを作るには、食材である豚肉(基本的には、バラ肉を使用)の他、下記の調味料、料理器具を準備します。

食材・調味料
  • 豚バラ肉
  • ハーブ塩
  • 塩/コショウ(ハーブ塩)
  • 砂糖
  • ローリエ(月桂樹の葉)
  • スモークチップ(サクラとクルミのミックスがお薦め)

私が使用しているものを、いくつか紹介します。

S&B マジックソルト

ハーブ塩:香草をミックスした塩です。

S&B/マジックソルト:100円程度

お好みに応じたハーブをミックスしても構いませんが、このマジックソルトをベースに、塩・胡椒・砂糖を調整してください。

ソト(SOTO) スモークチップス

スモークチップ:燻すための木製チップです。

SOTO/スモークチップス550~600円程度

ベーコンには、さくらチップの相性が良いとされています。私は、匂いを和らげるために、くるみをミックスして使用しています。

調理器具
  • 燻製機
  • スモーク用温度計
  • セロハン※
  • 吸水ポリマー※
  • 砂糖(食材としては使用しないので、格安のもので良い)※

※印は、肉を脱水するための「脱水シート」として使用します。必ずしも、必須ではありませんし、干物をつくる「脱水シート」(ピチットシートなど)というものが市販されていますが、安上がりに脱水するために自家製「脱水シート」です。

私が使用しているものを、いくつか紹介します。

ベルモント(Belmont) H-027 鉄製燻製鍋27cm

燻製機:スモークチップを加熱して燻す機材です。

ベルモント/H-027 鉄製燻製鍋27cm:3000円程度

ガスコンロで、材料を燻すなべです。

この燻製器は、さすが日本製ですね。

ふたの密閉力が、かなり優れており、キッチンのガスコンロで燻製をつくっても、ほとんど煙が漏れずに燻せます。

BUNDOK(バンドック) スモーカー 用 温度計 BD-438 スモーク対応

温度計:スモーク温度を測るのに利用します。

BUNDOK/スモーカー 用 温度計:600円程度

これを見ながら、温度調整していきますので、必須アイテムです。

トーヨー 単色カラーセロファン 透明

セロハン:肉を脱水するために使用します。

トーヨー/単色カラーセロファン(透明):200円程度

セロハンは、植物資源である樹木(木材パルプ)を原料とした、天然素材のフィルムです。

文具用に売られているものですが、かならず、無色透明なものを購入してください。

デオシート しっかり超吸収 無香消臭タイプ レギュラー 72枚入

吸水ポリマーシート:脱水した水を漏らさないために使用します。

ユニ・チャーム/デオシート無香料 1000円

ペット用ですが、特に肉に直接触れる訳ではありませんが、気にされる方は、赤ちゃん用やタオルでも良いと思います。無香・無臭タイプのものを選びましょう。

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マンションでも作れるベーコンの作り方

ベーコンを作るには、大きく5段階の工程があります。

それでは、ベーコンの具体的な作り方について説明していきます。

肉の下準備工程

豚バラ肉に、下味をつけ、塩漬け肉を作って行きます。この工程は、約15分程度で終わると思います。

  1. 作業台と豚バラ肉を、焼酎など、アルコール度数の高いお酒で殺菌する
  2. 豚バラ肉を、ホークで刺していく(ホークも殺菌しておきましょう)
  3. マジックソルト、砂糖、塩、胡椒を混ぜてから、豚バラ肉にもみつける
  4. キッチンペーパーでくるんで、ビニール袋に入れる(なるべく、空気を抜きましょう)

マジックソルト、砂糖、塩、胡椒 のバランスは、お好みというか、はっきり言って、多少のいい加減さでも余り影響しないと思いますが、砂糖と塩は、多めに入れましょう。

しっかりと、肉の隙間などへ、塩を、もみこんでいく事で、肉の腐敗を防止します。

肉の熟成工程

冷蔵庫の中に、2週間~3週間程度保管して、肉を熟成させます。氷温室などでは、肉は熟成していきません。基本的には、塩漬けする事により腐敗を防止していますので、冷蔵庫上部の比較的に温度が高いところで良いです。

1・2日に一回、肉をひっくり返しましょう。

最初の1週間毎に、取り出して、キッチンペーパーとビニール袋を、取り換えながら、腐敗臭や、カビなどが生えていないかチェックをしていきます。

2週間塩漬けした熟成肉を取り出した状態

長く保管すればするほど、肉の熟成は進み美味しくなりますが、腐敗リスクが高まります。私は、最長、4週間保管しましたが、まったく、問題はありませんでした。

肉の塩抜き工程

ベーコン自身は、塩味がついているものですが、熟成工程で使用した塩は、あくまで、腐敗防止の目的なので、自分の好みに合った塩分にするために、塩分を抜いていきます。

まずは、表面上の塩を洗い流した後、大き目の桶などに、水をたっぷりを入れて1晩(5・6時間)漬け込んでおきましょう。

ずっと、水を流しっぱなしが理想かもしれませんが、水がもったいないので、大き目の桶を使って、最初の2時間程度は、30分おきに水を交換すれば、十分に塩分が抜けていきます。その際、塩分濃度の高い水は、下に沈んでいきますので、桶の中に網を沈めて、その上に肉を置くと良いと思います。

自分のお好みの塩分を確かめるには、肉の端を小さく切り、フライパンで焼いて味見をしてみると良いと思います。実は、その時点で、熟成肉のおいしさに驚くと思います。

乾燥工程

キッチンペーパーで、水気を拭いた後、肉から水分を抜いていく事で、さらに、うまみを凝縮していきます

その際、干物を作るときによく使われる料理小物として販売されている脱水シートが便利ですが、非常に高価のため、今回はこれを自作する方法を紹介します。

脱水シートの原理は、浸透圧です。 浸透圧は、水分子だけの通ることのできる半透膜を利用して、濃度の異なる溶液を接触させると、濃度を均一にしようとする動きを使って水を移動させていく仕組みです。

今回、ご紹介する自家製の脱水シートは、

半透膜・・・セロハンシート

濃度調整・・・砂糖(塩でも構いませんが)

という代用品で、作成します。

1.セロハンシートで肉をくるんでください

できるだけ、空気が入らない様に、セロハンでしっかりとくるんでください。セロハンシートがパリパリで巻きずらければ、軽く霧吹きをすると扱いやすくなります。

2.吸水ポリマーの上に、砂糖を均一に引いてください

ラップなどでも良いですが、水分が抜けてくると水が出てきますので、水の逃がし口がなく、水が漏れてきますので、ポリ袋でくるんでください。

3.セロハンに包んだ肉を、吸水ポリマーでくるんでください。

砂糖がずれないように、のり巻きの要領で、肉と一緒に吸水ポリマーを巻き込んでください。

最終的に、こんな感じで、包み込んでしまいます。

あとは、半日~1日程度、冷蔵庫に保管してください。

実は、この時点で、別の食品であるパンチェッタが出来上がっています。

燻製(スモーク)工程

スモークを始める、2時間ほど前には、冷蔵庫から肉を取り出して、吹きさらし状態にしておくことで、さらに乾燥を進めます。冬場の乾燥した時期が良いですが、夏場でも、扇風機で風を当てておくと、乾燥が進みます。

燻す煙と水が反応すると、酸っぱいベーコンが出来上がってしまいますので、しっかりと、乾燥させることが、美味しい燻製のポイントでもあります。

1.燻製チップとグラニュー糖をさらに入れる

受け皿に、アルミホイルを巻いて、燻製チップと少量のグラニュー糖を入れてください。グラニュー糖がない場合には、普通の砂糖でも構いません。

2.ふたにキッチンペーパーを張り付ける

水滴防止用に、ふたにキッチンペーパーを磁石で止めておいてください。

必須ではありませんが、燻製中、いくら乾燥させていた肉でも、内部から水蒸気が出てきて、ふたに付着してきます。その水分に燻製が付くと酸っぱい水滴として肉に落ちてくる可能性があるので、その防止策です。

3.肉を置き、ふたを締めて点火していく

点火後、ガスを強火にして少し煙が出はじめてからふたをしてください。あまり肉を熱してしまうと、ベーコンではなく、チャーシューになってしまいます。

温度計を見ながら、約10分間、下記を繰り返してください。

  • 90度まで加熱すると、弱火にする
  • 70度まで温度が下がると、強火にする

その後、いったん、火を止めて、30分程度放置します。その間は、絶対にふたを開けないこと。

30分程度すると、煙が消えてくるはずですので、少しふたを開けて、燻製度合いを確認してください。その際、水滴防止のキッチンペーパーを取り替えると良いと思います。

お好みの燻製度合いになるまで、上記を繰り返して出来上がりです。

色合いは重要ですが、80度を超えると焼き肉になっていきます。

逆に温度が低いと、肉の内部に火が入らないと殺菌されない状態となりベーコン完成後に、そのまま食べられません。殺菌するには、63度を30分以上キープする必要があるため、生食をするなら80度以下で4時間程度、火を通してしまうなら80度以上で、1時間程度で良いと思います。

完成後は、ラップと、アルミホイルでくるんでおくと余熱で、内部まで色合いの良いベーコンが出来上がります。

なんと、先日、ガスコンロを最新のものに交換してしまったため、すべての五徳に、空だき防止センサーが搭載されていました。

ちょっと、面倒ですが回避策として、即席の「Siセンサー回復棒(割りばしに、ティッシュを丸めて挟んで、水でぬらしたもの)」を作成して、センサーが反応して弱火になると、ジュッっとやるとまた復活します。

こんな、グッズを使うと回避できそうなので、次回は、購入後のレビューを記載されていただきます。

過熱防止センサー対応補助五徳 焼き台
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まとめ

今回、作ったベーコンの保存期間は、2週間程度です。長期間の保存に耐えるには、冷燻で行う必要がありますが、燻製時間が長時間になるため、サラリーマンの週末料理としては無理ですね。

しかし、現代においては冷凍庫というものがありますので、いっぱい作成して、食べきれないものは、冷凍庫で保管しておけば、2~3カ月程度は保管できます。

また、今回は、他の燻製については、ほぼ説明しませんでしたが、超お手軽&超うまいオススメ素材は、6Pチーズです。また、今度、作り方を紹介したいと思います。

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