銀行にお金を預けても、ほとんど、利息がつかないですよね。
普通の銀行に比べて、何十倍も高い還元率で、金利を受け取る事ができる証券会社のサービス(貸株)はご存じでしょうか?
今は、マイナス金利時代。銀行にお金を預けても、まったく増えませんが、この「貸株」という仕組みを活用する事で、毎月「貸株金利」を受け取る事が可能になります。
全ての証券会社でサービスが提供されている訳ではありませんが、一部の証券会社では、難しい手続きをすることなく、インターネットを通じて「貸株」を利用する事が可能となっています。
この記事では、まとまったお金を預ける場合に、是非検討してもらいたい、証券会社からサービスが提供されている「貸株」について紹介したいと思います。
貸株とは
証券会社に株式を貸す事で、 銀行にお金を預ける(貸す)と利息がもらえるように、 証券会社から「貸株料(貸株金利)」と言う名の利息を受け取る事が可能な仕組みの事です。
なぜ、証券会社は株式を借りたいのかというと、信用取引で株を売建(空売り)したい投資家に証券会社が貸す為に、不足する株式が必要になっています。
信用取引にかかわる仕組みの為、「リスクが高いのでは?」と誤解をされている人がいますが、大手の証券会社を利用している限りにおいては、比較的に安全な仕組みと考えます。
貸株の取引は、以前から、機関投資家と証券会社の間で頻繁に行われてきました。
しかし、個人投資家にはこの貸株制度は提供されていなかったのですが、インターネット証券の普及により個人投資家向けにも提供される様になってきました。
ただし、証券会社がつぶれた場合は、株式が戻ってこない場合がありますが、よほどのケースが無ければ、心配ないと考えてよいと思いますが、あくまで、リスクは皆様方で判断をお願いします。
貸株の注意点は、下記となります。
例えば・・・
金利1%の銘柄を100万円分、貸株サービスにだした場合、
1年間で、なんと1万円の金利収入を得ることができます。
100万円×金利1.0%=1万円
このように、貸株サービスは株を預けているだけで貸株料がもらえるため、非常に嬉しいサービスですね。
SBI証券の貸株について
この貸株を比較的に扱いやすい証券会社は、SBI証券です。
貸株金利は、 一般的には、時価総額の小さい銘柄の貸株金利が高くなる傾向にあります。
SBI証券の貸株金利一覧には、金利1%の銘柄や、大きいものだと金利10%などの株も存在します。
SBI証券では、インターネットを通じて様々な設定ができる点が優れています。
- いつでもやめることが可能
(日にち単位で、貸し/戻しを変更できます) - 株主の権利確定日だけ、株を戻す事で、株主優待や配当金相当額も受け取る事が可能
(優待権利自動取得サービス※により、自動的に処理されます)
※優待権利自動取得サービス とは、
株主の権利確定日に、SBI証券側で、自動的に貸していた株式を一時的に戻してくれるサービスです。
四季報の株主優待情報 などに基づいた自動変更の為、株主優待と配当金のタイミングが異なる銘柄の場合や、条件が変更になったタイミングなどは、対応できない場合があるので、注意が必要です。
もし、 優待権利自動取得サービス で、自動的に変更ができなかった場合においても、配当金は相当額(配当金ではありません)は、証券総合口座へ入金されます。
SBI証券の「貸株」設定方法
それでは、SBI証券による貸株を設定する方法をご紹介します。
サービス申込(初回のみ)
初回のみ、貸株サービスの申し込みが必要です。
SBI証券のWEBサイト上での手続きだけでお申し込みができます。
インターネット取引口座を保有、かつ電子交付書面閲覧サービス(取引報告書、取引残高報告書等)を利用していれば、無料でサービス申込が可能です。
申込の時間により、最短で当日中に利用開始する事が可能です。
貸株サービスが申込完了しますと、保有株式は自動的に貸株として「貸出する」に設定され、原則として2営業日後から貸出され貸株金利が付きます。
銘柄の貸株設定
貸株サービス完了すると、貸株残高画面より貸株として「貸出する/しない」の設定が可能となります。
基本設定を「優待優先」とした場合、原則全ての銘柄が優待権利自動取得サービスの適用対象となります。
また、「金利優先」とした場合、設定を変更するまでは、株主優待の権利を取得せず、貸株金利の取得を優先します。
銘柄単位で優待権利の自動取得、貸出する/しない及び一部貸出しない場合の貸出しない株数を設定可能ですが、特に考える必要は無く、「優待優先」と設定すればよいと思います。
これで、日にち単位で金利がもらえる状態になります。
証券口座への入金は、月単位で合算して入金されるようです。
まとめ
この方法は、あくまで、既に株式を長期保有されている方向けには、ほぼ新たなリスクを発生させずに、株式収益を得られます。
しかし、「貸株」だけを目当てに、よく考えずに株式を購入する事はやめた方が良いと思います。株価の値動きや、配当金、株主優待などをきちんと分析したうえで株式投資を判断し、リスク軽減として「貸株」も活用するなら、是非、検討して良い制度だと思います。
なお、株式の中にも、値動きの小さい(リスクの小さい)銘柄も多く存在しますが、値動きが小さいという事は、空売りも少ない為、貸株の利息も小さいという事になります。
現在、貸株サービスを提供している証券会社は、SBI証券を含めて、下記の証券会社となります。
- SBI証券
- GMOクリック証券
- カブドットコム証券
- マネックス証券
- 楽天証券
- 松井証券
どの証券会社も、基本的な仕組みは、対応銘柄や、金利、 優待権利自動取得サービス などの仕組みが違っていいますが、それほど、こだわりが無ければ、普段お使いの証券会社でそのまま利用されるのが良いと思います。
まとまったお金を、定期預金に預けようとお考えのかたは、是非、「貸株」を検討されてみてはいかがでしょうか。
※本コンテンツは情報の提供を目的としており、投資その他の行動を勧誘する目的で、作成したものではありません。 株式は、リスクをもとなう資金運用です。あくまで、自己責任の範囲で活用してください。
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